- 更新日
- 公開日
ディスレクシアまとめ
概要
ここは、ディスレクシアに関する情報をまとめているサイトです。
内容はすべてオープンソースで編集し、mdbookというユーティリティを使用して公開しています。編集にご協力くださる方はご連絡ください。内容の過不足はGitHubのissuesか、こちらまでご連絡ください。
経緯
このまとめを作るに至った経緯は次のとおりです。
① まれな障害と思っていた
私は、恥ずかしながらディスレクシアについてはほとんど何も知りませんでした。俳優のトム・クルーズのことを何かの記事で読んだくらいで、自分も含めて周りにもそのような状況の人はいないと思っていたため、まれで特殊な障害だと思っていました。実際は、単に気付かなかっただけですが…。
② 保護者の方からご相談いただき、一般質問をする
小平市にお住まいの、ディスレクシアのお子様がいらっしゃる保護者の方からご相談いただき、多くのことを教えていただきました。ディスレクシアは、本人も周りもなかなか気付けない障害であること。小学校に通って始めて、障害があるのではと気付くこと。周りの人が理解しない限り、本人はとてもつらい状況におかれてしまうこと。頑張っていても「怠けている」とみなされ、やる気を失って不登校になってしまう可能性があること。そして潜在数が多いにもかかわらず、判明している人数は少ないこと。そもそもこういったすべてが、社会的に表面化していないこと。
なんとかしなければならないと思い、まず小平市議会の一般質問で取り上げました。市の答弁は当初残念なものでした。それは「問題があること自体や、問題の大きさを、部課長クラスが理解していないこと」、「多くの人がディスレクシアを知らないこと」が大きな原因だと思いました。そのため、一般質問(こちらやこちら)や、そのほかの委員会において、継続して取り上げています。
また、ご相談くださった方が、審議会の委員として問題点を訴えてこられました。小平市は少しずつよい方向に進んでいると感じられます。しかし、進捗は遅く、課題は山積しています。小平市における経緯についてはこちらをご参照ください。
③ 小平市立の小・中学校だけでも340名以上が困難を抱えている可能性がある
潜在的な人数の多さには驚かされます。文部科学省による二回に及ぶ大規模な調査により、「読む」または「書く」に著しい困難を示す子どもは、全児童・生徒の数に対して少なくとも2.4%から2.5%の割合で存在することが判明しています。
小平市の場合、市立小・中学校の、普通学級児童・生徒数は合計14,155名(令和2年5月1日現在)ですから、2.4%は340名です。少なくともこれだけの子どもが、読み書きに困難さを抱えている可能性があります。しかし実際に判明しているのは、そのうち56名だけ(令和2年2月時点)であり、多くの子どもが見過ごされている状況にあります。
市立の小・中学校だけでも、多くの子どもたちが苦しんでいるはずなのに、なぜディスレクシアという用語すら一般に知られておらず、問題が表面化していないのでしょうか。
④ ディスレクシアの子どもたちは見過ごされているのでは
保護者の方からお話を伺い、私なりに調べた限りでは、問題が表面化していない理由は複数考えられます。中でも一番大きな原因は「知られていない」ことです。ディスレクシアという障害があることや、少なくとも2.4%の割合で存在することが人々に知られていません。そのほかにも、保護者には「自分の子どもに障害があることを認めたくない」バイアスがあることや「本人の知的能力が低い」という誤った理由で納得し、それ以上の追求を諦めるケースなども考えられます。そのほか、さまざまな理由が複合的に作用することで、問題が表面化していないものと考えられます。
問題が表面化していない原因
本人も周りも、ディスレクシアのことを知らないので見つけられない
知的能力が低いなどの理由をつけることで対応してしまうケースが多い
二次障害で不登校などになり、別問題とみなされてしまう
診断のためのテストには時間的・労力的なハードルがあり、なかなか診断まで至らない
保護者は「わが子に障害がある」と認めたがらない
⑤ 少しでも周知につなげたい
この問題は、速やかに、継続して着手することが必要な問題です。しかし残念ながら小平市・教育委員会の動きは非常に遅いようです。私ができることも限られていますが、少しでもディスレクシアの周知につながればと思い、まとめを作りました。前述の保護者の方からいただいた貴重な情報をもとに、自分でも調査して作成しています。
小平市だけではなく、全国的に役立つ「まとめサイト」にしたいと思っています。もし情報の充実に協力してくださる方がいらっしゃいましたらご連絡をお待ちしています。
最近の更新
- R4年6月15日 ディスレクシアの著名人
- R3年7月8日 このサイトのアクセシビリティツールについて
- R3年7月8日 ディスレクシアまとめ
- R3年7月7日 合理的配慮
- R3年7月7日 障害者差別解消法(抜粋)
- R3年7月7日 東京都調布市
- R3年7月7日 GIGAスクール構想が前倒しになりました
- R3年7月7日 本人や保護者の声
- R3年7月2日 専門家
- R3年7月2日 フォント
- R3年7月2日 小平市の状況
- R3年7月2日 障害者手帳
- R3年7月2日 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律
- R3年7月2日 障害者基本法 抜粋
- R3年7月2日 障害者の権利に関する条約
- R3年7月2日 平成27年 都教委 指導の充実について
- R3年7月2日 ICT機器の活用事例集
- R3年7月2日 学習環境と指導の充実
- R3年7月2日 デイジー教科書一括提供申請から
- R3年7月2日 他の地方公共団体における例
- R3年7月2日 長野市立南部小学校
- R3年7月2日 大阪市教育委員会
- R3年7月2日 渋谷区
- R3年7月2日 東京学芸大学附属小金井小学校
- R3年7月2日 東京都 日野市
- R3年7月2日 上田市立丸子中央小学校
- R3年7月2日 全国的に民間事業者も合理的配慮が義務化されるかもしれません
- R3年7月2日 ニュース
- R3年7月2日 AccessReading
- R3年7月2日 音声教材BEAM
- R3年7月2日 e-Pat(文字・画像付き音声教材)
- R3年7月2日 デイジー教科書以外の音声教材
- R3年7月2日 ペンでタッチすると読める音声付教科書
- R3年7月2日 Touch & Read
- R3年7月2日 UNLOCK
- R3年7月2日 平成29年度
- R3年7月2日 平成30年度
- R3年7月2日 音声教材普及推進会議
- R3年7月2日 令和元年度
- R3年7月2日 平成14年2月の文部科学省調査
- R3年7月2日 平成24年12月の文部科学省調査
- R3年7月2日 平成25年6月 国立特別支援教育総合研究所 補足調査
- R3年7月2日 潜在的人数はどれくらいか
- R3年7月2日 DO-IT Japan
- R3年7月2日 サポート組織・活動
- R3年7月2日 東京都 発達障害教育推進計画
- R3年7月2日 東京都の対応
- R3年7月2日 東京都 特別支援教育推進計画
- R3年7月2日 東京都 障害者差別解消法ハンドブック
- R3年7月2日 APA DSM上の分類
- R3年7月2日 さまざまなケース
- R3年7月2日 知能テスト
- R3年7月2日 国際ディスレクシア協会(IDA)による定義
- R3年7月2日 ディスレクシアとは
- R3年7月2日 二次障害
- R3年7月2日 診断について
- R3年7月2日 WHO ICD上の分類
- R3年7月2日 各国Wikipediaの概要
- R3年7月2日 障害者総合支援法
- R3年7月2日 誰も見過ごさないためのアセスメント
- R3年7月2日 書籍・情報源
- R3年7月2日 デイジー図書の入手
- R3年7月2日 DAISY4.0とEPUB3の関係
- R3年7月2日 デイジー図書・デイジー教科書について
- R3年7月2日 デイジー図書再生・製作ソフトウェア
- R3年7月2日 情報保障
- R3年7月2日 授業・学校生活
- R3年7月2日 受験
- R3年7月2日 読書バリアフリー法
- R3年7月2日 学校教育法等の一部を改正する法律
- R3年7月2日 発達障害者支援法
- R3年7月2日 ディスレクシアに関連した法律
- R3年7月2日 日本国憲法(抜粋)
- R3年7月2日 教科書無償法・教科書無償措置法(抜粋)