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ペンでタッチすると読める音声付教科書
茨城大学の藤芳研究室が提供する「ペンでタッチすると読める音声付教科書」は、教科書と音声ペンで教科書の紙面をタッチすると、タッチした部分の内容が音声で再生されるという、教材と再生機のセットです。
教科書に2次元コードが印刷されているため、読みたい場所の文章をすぐに音声で聞くことができます。文字の大きさは変えられないため、すべてのディスレクシアの生徒に活用できるというものではないようですが、手軽に使えるのは良いですね。また、規定の二次元コードが印刷されているシールに対応した録音ができるため、家庭での学習でも活用できると思います。教室で配るプリントなどにも臨機応変に対応できる可能性もあります。
音声ペン
音声ペンにはあらかじめ教科書の内容が録音されたSDカードをセットします。この2次元コードを読み取る音声ペンは、吉田健治氏が発明したものです。多数の特許を取得し、グリッドマーク(Gridmark)株式会社を創業して製造を行っています。日本国内だけではなく、世界中の様々な場面で活用されています。通常の定価は7,000円ほどですが、音声付教科書の再生機は5,000円で販売されています。
特長
- すぐに再生できる(タブレットやPCから専用のソフトを起動し、ファイルを読み込んで実行するという手間がない)
- 普通の教科書と同様の見た目なので、教室で使っていても違和感が少ない
課題
- 2次元コードを埋め込んだ教科書と対応する音声ファイルを作成するのが大変
- いまのところ国語しか対応していない
タブレット等を持ち込めない教室と、比較的軽度な症状の人向け?
紙で印刷された教科書なので、文字を拡大したりフォントを変更できません。そのため症状が比較的軽度な方に向いていると思われます。タブレット等を禁止する教室も多い中、教室に持ち込みやすいという点は大きなポイントなのかもしれません。