議案第 16 号 専決処分(令和 2 年度小平市一般会計補正予算(第 1 号))の承認を求めることについて

即決

ポイント

特別定額給付金と給付にかかる事務費用のみに関する補正予算

(給付金10万円x19万6000人)+(事務費用2億円)=約198億円、すべて国庫から

事務処理等委託 約1.5億円、情シス改修 約3,700万円、コールセンター委託 約1,800万円

私(安竹洋平)の判断:賛成

以下の問題はあるものの、急を要することでもあり、反対するほどではなく賛成

緊急事態宣言が再実施されるケースも想定した内容になっているか不明

専決処分にしたことで給付が早まったのかが不明瞭

概要

4月30日に成立した国の令和2年度補正予算第 1 号により、特別定額給付金給付事業が行われることとなったことに対応したもの。専決処分になったのは「議会を招集する時間的余裕がなかった」ことが理由とのことだが、専決処分にすることで給付が早まったのかは不明。市民一人当たり 10 万円給付のほか、給付にかかる事務費を計上。全額国庫補助金で賄われ、総額約 200 億円。

■ 歳入補正額:19,825,300 千円(全額国庫負担)

■ 歳出補正額:19,825,300 千円

主な内訳

歳入(全額国庫補助金)

内訳 金額(千円) 備考
特別定額給付金給付事業費補助金(10/10) 19,6000,000 19万6千人分
特別定額給付金給付事務費補助金(10/10) 225,300
合計 19,825,300

歳出

内訳 金額(千円) 備考
特別定額給付金 196,000,000 19万6千人分
事務処理等委託 154,500
電算関係業務委託
特別定額給付金給付事業実施に伴うシステム改修
37,200
サービス業務委託 特別定額給付金コールセンター  17,500
手数料 10,805
その他 5,295 詳細は会議録参照
合計 19,825,300

質疑(全部)

質疑について(ここをクリック)

以下は要約ですので、正確な質疑内容は会議録をご参照ください。分かりやすくするため、括弧書きの部分は、実際の質問内容にかなり修正を加えたところもあります。また、簡略化のため、理事者側(市役所側)の答弁から敬語表現を省いている場合があります。実際は理事者側のすべての答弁において、市民に対する敬語表現で回答がなされています。

私(安竹)の質問=、意見=
一人会派の会 その他議員の質問=、意見=
その他 議員の質問=:、意見=

特別定額給付金事業に係る事務処理等委託で、コールセンターも入れると1億7千万円を超える。契約までの流れ、契約方法は。(伊藤 央)

5月1日に、専決処分により補正予算第一号の予算措置。5月7日に、競争入札参加者選定委員会にて、契約方法について審査・審議。5月8日に、事業者と業務委託契約を匿名随意契約により締結。委託業務内容が、極めて短期間のうちに業務を履行する必要があり、複数の事業者にどのような体制で受けられるか事前にヒアリングを行ったところ、一社のみがそのような内容で受けられるとのことで、匿名により随意契約を行った。(柳瀨 市民部長)


契約事務規則のどの部分を適用してこのやり方が可能になったか。契約に至るまでに複数の業者からの見積もりは取ったのか。(伊藤 央)

可能な限り迅速な給付開始を目指すため、競争入札、プロポーザル方式の実施は事実上困難だった。地方自治法の施行令第167条-2 第1項第5号「緊急の必要により競争入札に付することができないとき」の条項に基づき随意契約をおこなった。見積もりは取っており、それに基づいて事務費部分の予算規模を見積った。(柳瀨)

第百六十七条の二

地方自治法第二百三十四条第二項の規定により随意契約によることができる場合は、次に掲げる場合とする。

 緊急の必要により競争入札に付することができないとき。


給付金は急ぐので専決したいと。その他の市独自支援策は急がないのか。他の自治体でできていることについては。必要なら臨時議会を開いて、早く市民に対する手当をするべきだったのでは。(伊藤 央)

国の予算措置ののち最短で補正予算を組んだ。市の独自政策を入れるなら専決にするわけにはいかない。2号補正の方で質問を。(市長)


他の自治体は独自の経済対策、支援、教育などに係る予算を同時に計上している。小平市がなかった理由は。(伊藤 央)

独自の施策を行う際、専決で行うわけにはいかない。特別定額給付金とは切り離す必要がある。2号補正については今回提案、6月議会では遅すぎるので今回の臨時議会で。財源をどうするかが重要。国からの地方創生臨時交付金の額が決定しない限り、枠を組めない。今回の臨時議会に間に合う形で資料をまとめて提出している。(津嶋 企画政策部長)


事務処理委託とコールセンター合わせて1億7200万円が計上されている。契約相手はどこか。契約額の適正性はどう判断したか。類似市の契約額と比較してどうか。(中江 美和)

パーソルワークスデザイン。競争がなかったため比較は難しいが、これまでの定額給付金、プレミアム付き商品券事業等の事業費比較で、妥当な範囲内と受け止めている。(柳瀨)


コールセンターが昨日から開設して、平日9時~17時、土日や祝日夜間も実施しないと意味がないのでは。(中江 美和)

休日・夜間については事業者が従事者の確保が困難と聞いており、実施困難と考えている。メールでの問い合わせも受けている。(柳瀨)


回線数と職員を配置すれば、電話番号の増だけで対応できるのでは。問い合わせ先が二つあることの混乱はないか。6月交付後の土日夜間は電話が殺到するのでは。土曜窓口が再開した際に電話が集中しないか。(中江 美和)

職員が半数勤務なども、職員の人員的に制約があり、休日夜間の人員投入は困難。二つあることに関しては、まずコールセンター(0120)を使ってもらいたい。問い合わせが集中してつながりにくい、個別具体的な内容は、市が設置した方へ。(柳瀨)


オンライン申請が混乱している。武蔵野市では5月1日申し込みで5月14日振り込みがあった。小平市は5月下旬の振込み予定。これまでにオンライン振込みが完了の世帯数は。5月下旬はどれくらい振込みを予定しているか。(中江 美和)

オンライン申請による申込者数は5月17日現在4,224件。このうち予定している時期までに振込まれる世帯、内容の不備がないか捉え切れていないが、おおむね3,000世帯程度を見込んでいる。(柳瀨)


同じオンライン申請でも、武蔵野市と小平市で振込みまでの時間が2週間ずれる理由は。(中江 美和)

団体により住基システムのベンダー・運用方法が違うことが大きな理由と考えている。(柳瀨)


当会派は臨時議会を開くべきと主張していた。時間的な余裕がなかったため専決処分にしたことは理解できない。小平市内にはネットカフェが4か所。そういう人たちがどうなっているか、相談はあったか、どういう対応をしたか。(橋本 久雄)

申請書の郵送は住基台帳が登録されている市町村から郵送。確実に届かない懸念があることは承知している。様々な手法で周知している。現時点でネットカフェにいる方からの連絡はない。(柳瀨)


ネットカフェにいる人数は把握しているか。(橋本 久雄)

把握していない。今後周知を考えていきたい。(柳瀨)


小金井市は給付金を特例措置(申請書を市のHPからダウンロードして郵送すれば受理される)で早く支給できる。小平市でもやってほしいと言ってきたが、やらない、その理由が良く分からない。独自に自治体としてできるのになぜやらなかったか。(橋本 久雄)

小金井市は、郵送の受付開始日より前に市のHPに申請書ひな形をアップし、市民がダウンロードして申請したものを通常の3か月より前に受取れる仕組み。小金井市に問い合わせたが、受付開始日から3か月間の支払いに対しては国が10分の10の補助を行っているものの、小金井市として先行して行った分に国の補助が出るかは確認が取れていない。小平市としても(国からの補助が出るか)確認が取れていないため、実施は考えていない。(柳瀨)


武蔵野市は感染拡大防止中小企業等支援給付金ということで東京都の事業に10億3千万円かけて上乗せ。個人事業主に30万円支給、ひとり親世帯へ支援等いろいろな支援があり、総額13億円と財政を活用している。当面の方針をざっと出し、ホームページに掲載されている。小平市は。(橋本 久雄)

武蔵野市と小平市では財政力に各段の差がある。小平市がもしこれを行うと、来年には財政調整基金が完全に枯渇する。セーフティネットとしての役割を行政が果たす必要がある。生活保護の補填もできなくなる。市全体の財政フレームを見極めた上で行う必要がある。国全体の中でそれぞれの役割を持って、市民生活経済生活の停滞を招かないようにと行っている。(津嶋)


電算関係業務委託、コールセンターについて、それぞれ委託先と委託内容は。また、どのように決定したか。(安竹 洋平)

コールセンターはパーソルワークスデザイン。(柳瀨)

住民情報のデータを抽出する契約(電算関係業務委託)は、市の住民情報システムを運用している株式会社日立情報システムズと匿名随意契約。(津嶋)

*電算関係業務委託について、どのように決定したかは答弁漏れでした。


電算関係の業務委託で、今後再度給付が実施される場合でも対応できるようになっているか。再給付の場合は追加コストがかかるか。(安竹 洋平)

今回、データ抽出条件として基準日4月27日を設定した。追加給付がある場合、基準日が4月27日ならそれほどかからない、別の日なら同様の金額がかかる。(津嶋)


コールセンターはいつからいつまでの契約か、再給付が行われる場合の対応は。(安竹 洋平)

契約期間は契約締結日から10月31日まで。コールセンターの対応機関は5月18日から10月16日まで。(柳瀨)


現状はどれくらいの問い合わせがあり、内容は?(安竹 洋平)

市の電話相談には、4月30日に開設してから5月15日現在で1,214件。 内容は、申請方法について知りたい、申請から給付までのスケジュールを知りたい、オンライン申請がうまくできない、など。(柳瀨)


申請から給付まで小平市として最速の対応だったのか。市長の意思決定があれば給付を早めることは可能だったか。

予算措置をされてから、省略不可能な必要な手続き等あり、最速で対応してきた。受託の事業者にも物理的な制約があり、これ以上早く実施は困難。(柳瀨)


DV被害者への対策は?

全国一律で本人に支給する仕組み。(柳瀨)