小平町親善訪問は内容の見直しを

市報こだいら 平成 20 年 1.1 号:姉妹都市 30 周年 には以下のように記載されています。

昭和 53(1978)年 7 月 1 日、小平市と北海道小平町(おびらちょう)は、同名の自治体のよしみから、教育・文化・産業などでの交流と友好を深めることやお互いの発展を祈願して、姉妹都市として提携を結びました。

親善交流の一貫として、毎年多くの議員が親善訪問として小平町を訪れています。私も昨年、議員一年目にして伺いました。豊かな大自然を目の当たりにし、小平町の皆様が暖かく迎えてくださり、美味しい食べ物も楽しませていただきました。小平町の議員とも親睦を深めることができました。

しかし、この親善訪問が「教育・文化・産業での交流と友好を深めること」につながっているかというと甚だ疑問です。教育・文化・産業面における具体的な成果はなく、たとえ交流と友好が深まっても、有権者に還元できるものとは思えません。実質的に「参加した議員間の親睦旅行」と化しています。

小平町のお土産は魅力的なものが多く、私も沢山購入しました。「これで経済的には多少貢献できているのかな?」と考えたところもました。しかし、よく考えるとそれは個人の行いであり、副次的なものです。議員の仕事としてやることではありません。

相手側も接待してくださることで、多くの時間や経費がかかっています。特に小平町の議員は、水産、畜産、農業、各産業の代表者が選出されています。人口も減っており、働き手も少なく、産業を守るために必死です。そのような場に、特に目的も成果もなく「交流を深める」という理由で毎年のように新しい議員が訪れる状況を、相手はどう感じるでしょうか。

理想的には

私は以下のようにしたらよいと思います。

  1. 事前に訪問のテーマを決める
  2. 必要最小限の人数(議長やテーマに応じて委員会の委員長など)で遂行する
  3. 訪問の結果、どのような効果や成果が得られたか、課題等をチームで検証する
  4. 「議員間、議員と職員間の親睦を深めるための旅行」を目的としない

4 については、議員と職員間の親睦会は他にもあります。相手側に迷惑がかかり、旅費も膨大になる小平町親善訪問を、小平市の議員と職員間の親睦会にすることはデメリットが大きいです。また、議員間の親睦会は税金で行う性質のものではありません。

一人会派の会では、伊藤幹事長を通じ、幹事長会にて小平町親善訪問の見直し提案をしています。

参考:令和元年度姉妹都市小平町親善訪問会計報告書

収入

件名 単価(円) 説明 計(円)
交通費 49,320 全行程(自宅・羽田空港間の往復交通費を除く) 7 345,240
宿泊費 29,600 14,800円x2泊 7 207,200
日当(議員) 7,800 2,600円x3日 5 39,000
日当(部長) 6,600 2,200円x3日 1 6,600
日当(事務局) 5,100 1,700円x3日 1 5,100
特別会費(臨時) 10,000 各議員より徴収 7 70,000
合計 673,140

支出:

件名 支払日 単価(円) 説明 計(円)
旅行代金 8月19日 京王観光支払い 一式 463,260
初日 昼食代 8月24日 2,000 7 14,000
初日 懇親会会費 8月24日 5,000 7 35,000
初日 二次会会費 8月24日 3,000 小平町総務課へ支払い 7 21,000
ゆったりかん宿泊費 8月25日 6,500 1泊朝食付き 7 45,500
二日目 タクシー代 8月25日 - ホテル→夕食会場 一式 2,220
二日目タクシー代 8月25日 - 夕食会場→ホテル 一式 3,450
二日目夕食代 8月25日 5,000 炙屋 総本店 7 35,000
最終日 昼食代 8月26日 2,000 7 14,000
小平町へのお礼 8月30日 8,346 御礼お菓子(議長、町長)送料込 一式 8,346
合計 641,776

収入:673,140 円

支出:641,776 円

――――――――――――――

残額:31,364 円

議員への還付:4,480 円