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合気公園(旧佐川邸公園)の軌跡

合気公園

大東流合気武術の第一人者・佐川幸義氏の御遺族より、平成28年(2016年)10月、小平市に土地(1,147㎡)と現金(2,947万円)が寄贈されました。市は当初、整備費用捻出のため土地の約3割を売却する計画を立てましたが、市民団体「旧佐川邸の公園化を考える会」の粘り強い活動により、売却区画を大幅に減らし、令和6年度「合気公園」として開園しました。

合気公園

〒187-0021 東京都小平市上水南町2丁目1-28


大東流合気武術の宗範であり、力を使わず相手の力を消してしまう特殊な武術「合気」を究めた天才武術家です。武田惣角先生から10歳頃より指導を受け、昭和29年に正式に宗家を継承。昭和30年から小平市の自宅に総本部道場(佐川道場)を開き、生涯を「深遠な合気の探求」に捧げました。

直木賞作家・津本陽氏が渾身の遺作『深淵の色は 佐川幸義伝』(実業之日本社、2018年)を著し、佐川氏の生涯と弟子たちの素顔を書き記しています。

日本国内だけでなく世界各国に翻訳された書籍や解説があり、世界中に多くのファンを持つ、人を惹きつける力のある方です。

合気は争う事を致さず

合気の妙用は、天地森羅万象一切に合一同化し融和するにあり


年月出来事
H26.6佐川幸義氏のご子息・敬行氏が亡くなる。「自宅の跡地を笑顔で過ごせる公園に」との遺言を残す
H28.10土地(実測約1,291㎡)+現金29,471,353円を小平市へ遺贈
H28〜H30市から売却案が繰り返し提示される(480㎡→346㎡等)。公園設計・解体等に約1,900万円を支出
H31.4道場関係者、346㎡売却を了承。しかし地域住民には未周知
R1.7市が「売却する」と正式表明。周辺住民の有志による「旧佐川邸の公園化を考える会」の立ち上げを橋本久雄元議員と安竹がサポート
R2.6〜R3.9毎月の会議+市の担当課・財政課との協議を並行
R2.8整備費用6,300万円の内訳を市の担当技師から直接聴取(安竹が記録)
R3.3請願提出・採択(安竹が筆頭紹介議員、趣旨説明・賛成討論を担当)。公明党以外の全会派が賛成
R3.4〜5市幹部とのふるさと納税活用協議。市長選で小林洋子氏が当選(紹介議員の一人)
R3.9〜R4.14回の市民ワークショップ(ランドスケープデザイナー鈴木綾氏が進行、安竹が全記録を作成)
R3.10小平市初のクラウドファンディング型ふるさと納税を開始
R3.12第1期ふるさと納税 目標700万円を大幅に超過(866万9,886円)
R4.1〜3第2期ふるさと納税(615万2,000円)
R4.6ランドスケープデザイナー鈴木氏が最終案をまとめ小平市へ提出
R4.8〜10第3期ふるさと納税(101万円)。3期合計1,583万1,886円。小平市ふるさと納税史上最高記録
R4.8設計事業者(株式会社オオバ)との会議。市・事業者・考える会の三者協議を実現
R5.5市主催の公園整備説明会
R5年度公園整備工事開始
R6.3合気公園 開園(3月23日 開園セレモニー)

遺言 — 「自宅の跡地を笑顔で過ごせる公園に」

Section titled “遺言 — 「自宅の跡地を笑顔で過ごせる公園に」”

佐川幸義氏の御子息・敬行氏は、幼い頃の高熱で小児麻痺となり、ほぼ寝たきりの生涯をおくりました。平成26年6月、敬行氏は84歳で亡くなる際、次のような遺言を残しています。

「私が死んだら、父の道場を公園にして下さい。そこに父の名を残して下さい」

「自宅の跡地を笑顔で過ごせる公園にし、『合気公園』の名称で、将来、合気の聖地として親しまれる場所になってほしい」

敬行氏が「幸せだったとき」の思い出は、幼い頃、家族におんぶされて公園に行ったことでした。その記憶が、この遺言の原点です。

遺言書では、小平市に土地を遺贈し「公園として活用することを希望する」とされ、「願わくは、その公園に遺言者の父佐川幸義の顕彰碑を建ててほしい」とも記されています。


令和3年2月5日、6名の市議(安竹洋平、鈴木洋一、きせ恵美子、水口かずえ、小林洋子、山浦まゆみ)の紹介により請願を提出。請願書の原案は安竹が作成しました。

請願事項

  1. 土地を売らないことも含め、市民の意見を聞きながら公園整備を行うこと
  2. ふるさと納税の制度本来の趣旨に沿った活用を検討すること

安竹は3月9日の総務委員会で30分超の趣旨説明を行い、本会議では賛成討論で遺言の真実性とふるさと納税の適法性を論証。公明党を除く全会派が賛成し、賛成多数で採択されました。

なお、当初は請願事項として「平櫛田中氏や齋藤素巖氏と同様に、佐川幸義氏も市の歴史的な人物としてスポットを当てることを検討してください」という第3項もありましたが、複数委員会にまたがることで否決のリスクがあったため、泣く泣く削除しました。

→ 本会議の会議録(小平市議会)


ふるさと納税クラウドファンディング

Section titled “ふるさと納税クラウドファンディング”

小平市として初めて、特定公園のためのふるさと納税クラウドファンディング(ガバメント・クラウドファンディング)を実現しました。

期間実績
第1期R3.11.2〜12.288,669,886円(目標700万円の約124%)
第2期R4.1.4〜3.316,152,000円(目標700万円の約88%)
第3期R4.8.2〜10.311,010,000円(目標100万円の約101%)
合計15,831,886円(当初目標1,400万円の113%)

この総額1,583万円は、小平市のふるさと納税として過去最高記録であり、歴史的な金額です。返礼品なし。道場関係者約60名が中心となり、税額控除2か年の仕組みを活用しました。東京都の補助金約2,300万円と合わせて約3,883万円の財源を確保しました。

寄附額売却回避できる区画
1,400万円以上3区画→2区画
3,700万円以上→1区画
6,300万円以上売却なし

当初、市長部局はふるさと納税の活用に反対していました。しかし、市長選を目前に控えたタイミングで、当時市議だった現・小林洋子市長に市長選前の意見交換の場でふるさと納税活用への前向きな言質を得たことが大きく奏功。新市長就任後に方針が転換され、クラウドファンディングの実現につながりました。

ふるさと納税による寄附は開園後も常時受け付けられています。「旧佐川邸の公園に使ってほしい」とお知らせいただければ、市が用途を限定して受け入れます。

ふるさと納税の達成状況

市民参加 — 4回のワークショップ

Section titled “市民参加 — 4回のワークショップ”

ランドスケープデザイナー鈴木綾氏の進行により、全4回の市民ワークショップが開催されました。市の水と緑と公園課長や企画政策部長・財政課長も参加・傍聴し、市民からの質問に直接答える場面もありました。安竹は全記録を作成しました。

日付内容
第1回R3.9.19佐川合気公園計画案(叩き台)をもとに意見交換。公園課長も傍聴
第2回R3.10.23ふるさと納税活用案・都補助金について市の企画政策部長・財政課長が報告
第3回R3.12.11フェンス・自転車・駐輪場など細部の協議
第4回R4.1.16全意見を集約した整備計画案を鈴木氏が報告(報告会)

さらに、隣地住民との意見交換会(R4.3.26)、近隣アンケート(異例の高回答率。自治会を通じて配布し市が直接回収)も実施され、令和4年6月に鈴木氏が最終案を小平市へ提出しました。

公園コンセプト「ここちよく、しなやかさのある公園」

Section titled “公園コンセプト「ここちよく、しなやかさのある公園」”

☆ 住⺠に親しまれ、誰もが気軽に訪れることができる地域コミュニティの拠点とする。 ☆ 合気の聖地として、佐川先⽣の思いを知ってもらう。 ☆ 防犯・防災機能を持ち、安⼼、安全に利⽤できる。


「旧佐川邸の公園化を考える会」とは

Section titled “「旧佐川邸の公園化を考える会」とは”

令和元年7月、市が土地の約3割を売却する方針を正式に表明したことを受け、周辺住民の有志により結成されました。橋本久雄元議員と安竹洋平が立上げをサポート。「敬行さんの遺志を実現し、近隣住民や道場関係者にとって理想の『合気公園』にしたい」という願いから、市民と市が一緒になって公園をデザインしていく会です。

安竹は当サイト sagawa-aiki-park.com を令和3年1月に立ち上げ、情報発信・記録の基盤を整備しました。


安竹洋平は本件において、以下の役割を担いました。

  • 請願書の原案作成・筆頭紹介議員(趣旨説明・賛成討論を担当)
  • 市の担当技師からの工事費内訳の直接聴取・記録
  • 市長候補者へのふるさと納税活用への言質取り(これが方針転換の決定打に)
  • 全4回の市民ワークショップの全記録作成
  • ランドスケープデザイナーと市との橋渡し・設計事業者(オオバ)との三者協議の実現
  • 情報発信サイト sagawa-aiki-park.com の制作・運営
  • 小平市初のガバメント・クラウドファンディングの制度的実現を推進


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