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小平市の状況

多くの子どもが見過ごされている

Section titled “多くの子どもが見過ごされている”

小平市立の小・中学校児童・生徒数は令和2年5月1日の時点で約14,155人です。文部科学省の調査結果に基づいて2.4%で計算すると、実に340人の児童・生徒が、読み書きに著しい困難を抱えている可能性が高いです。

しかし実際に判明しているのはそのうち56名だけ(令和2年2月時点)であり、多くの子どもが見過ごされている状況にあります(なお、私立の小・中学校や高校についても同様ですが、この計算には含んでいません)。

見つけるために何をしているか

Section titled “見つけるために何をしているか”

現在小平市では、東京都教育委員会が提示しているような包括的なアセスメントは実施されていません。学校現場の教諭により判断されているようです。

  • きこえとことばの教室 — 言語障害や難聴のある児童を対象
  • 特別支援教室「わかば」 — 通級による指導。申し込みにWISC-IVの検査結果提出が必要
  • 教育相談室(小平元気村おがわ東内)
  • スクールカウンセラー — 臨床心理士が配置。診断はできず、アセスメント・面接・援助・調査研究を担う

小平市議会の会議録から、「ディスレクシア」という用語は平成18年頃から何度か触れられていましたが、細かい部分まで踏み込んだ質疑は、安竹洋平の一般質問(令和元年度〜)が初めてでした。

以下は小平市議会の会議録を「ディスレクシア」で検索した結果です(令和2年11月時点)。

年月日会議種類備考
令和2年6月4日定例会安竹議員 一般質問
令和2年3月26日定例会橋本(久雄)議員 一般会計予算討論
令和2年3月17日一般会計予算特別委員会安竹議員
令和2年2月26日定例会安竹議員 一般質問(初の網羅的質問)
令和元年11月29日定例会安竹議員 一般質問
平成25年6月7日定例会磯山議員 一般質問
平成25年2月28日定例会—
平成23年12月2日定例会立花議員 一般質問
平成23年11月30日定例会虻川議員 一般質問
平成18年6月8日定例会斉藤議員 一般質問

令和2年以降も、安竹洋平はデイジー教科書の一括申請、情緒固定級の設置、GIGAスクール構想など、ディスレクシアに関連するテーマで継続的に一般質問しています。

→ ディスレクシア対応の軌跡(実績ページ)

令和2年6月と令和4年9月の定例会で、デイジー教科書の一括ダウンロード申請を求めてきました。

令和4年9月の質問に対し、市は一括申請の仕組みを説明しました。教育委員会が一括してダウンロード申請すれば、学校は必要とする児童・生徒にアカウントを発行するだけで済みます。その児童・生徒は、その都度デイジー教科書を使えます。ただし、当時は「一括申請に向けた必要な手続きを確認している」段階でした。

それまでは、担任が教材を探し、保護者に案内し、個別に対応する必要がありました(令和4年度 特別支援教育取組状況調査結果)。そのため、対応に時間がかかっていました。市が一括して申請し各校に提供する仕組みになれば、必要とする児童・生徒が、使いたいときにすぐデイジー教科書を使えます。

一括申請は令和5年度から始まりました。小平市特別支援教育総合推進計画(第二期)後期計画(令和8年3月策定)は、前期計画の成果を次のようにまとめています。「また、令和5年度からデイジー教科書を教育委員会で一括申請し、読み書きに困難のある児童・生徒への指導に活用しました」。令和6年度進捗状況(令和7年9月公表)にも「令和5年度に教育委員会で一括申請した」とあり、特別支援教育コーディネーターへの研修も行われました。デイジー教科書の使用者数は、令和5年度は児童7人、令和6年度は児童34人・生徒8人に増えています(各年度の進捗状況)。

課題としては、デイジー教科書の利用手順や市内の活用実績の共有、保護者に示すための見本の整備が挙げられています(令和6年度 特別支援教育取組状況調査結果)。

同じ定例会で、小学校の社会科副読本のデイジー化も求めました。市は「副読本をデータ化した資料があり、学習者用端末の読み上げ機能等を活用できる」として、現時点ではデイジー化を行う予定はないと答弁しました。

出典: 小平市「小平市特別支援教育推進委員会 会議要録」内の「各年度の進捗状況」「各年度の特別支援教育取組状況に係る調査結果」/小平市特別支援教育総合推進計画(第二期)後期計画(令和8年3月策定・本編42ページ)

→ 令和4年9月定例会 一般質問「デイジー教科書の一括申請と、社会科副読本のデイジー化を」

GIGAスクール構想とデジタル教科書

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令和2年度以降のGIGAスクール構想により、小平市でも全児童・生徒に1人1台のタブレット端末が配備されました。これはディスレクシアの子どもたちにとって画期的な環境改善です。

しかし、以下の課題は依然として残っています。

  • デイジー教科書の普及が不十分 — タブレットが配備されても、読み上げに対応したデジタル教材の整備は遅れています。デイジー教科書の一括申請や無償の音声教材(AccessReading、BEAM等)の活用が十分に進んでいません
  • 統一アセスメントが未実施 — タブレットを使えば学習できる子も、そもそもディスレクシアと気付かれなければ支援にたどり着けません。入学時等に全児童を対象としたアセスメントの実施が必要です
  • 教員研修の継続的充実 — 読み書き障害への理解を深め、授業での合理的配慮を徹底すること
  • 保護者・当事者との協働 — ガイドラインや教材選定に当事者の声を反映する仕組みの構築
  • スピード感のある対応 — 「一年審議」は子どもにとって大きなダメージ。合理的配慮は迅速に