(1)いじめ対応の予算を拒否、市長と教育長の責任を問う
令和6年11月29日に行った2件の一般質問のうちの1件目です。
市教育委員会が、いじめ重大事態の調査報告書作成を第三者委員会へ委託するために本年度予算に40万円を要望していたにもかかわらず、市長がこれを承認しなかった問題を追及しました。公文書公開請求により、予算要望は市長部局の企画政策部査定の中で拒否されていたこと、また査定時の会議録が存在せず小平市公文書等の管理に関する条例違反の疑いがあることが判明しています。予算編成の透明性や市長・教育長の責任について、予算編成過程の詳細を確認しました。
| 質問 | 答弁概要(クリックで詳細) |
|---|---|
| ① 当初予算編成の流れを明文化したものはあるか。 | 市ホームページの図表のみ。小平市予算事務規則に一定の規定はあるが、詳細な流れは図表が最も分かりやすい。 |
| ② 補正予算編成も当初予算と同様の流れか。 | 限られた期間での編成だが、企画政策部によるヒアリングと査定、市長・副市長による査定の流れはおおむね同様。 |
| ③ 査定の場に担当部職員や教育長は出席するか。 | 通常、出席していない。 |
| ④ 副市長査定の欄が空欄なのはなぜか。 | 当該資料は企画政策部としての査定結果を記載した資料であるため。 |
| ⑤ 墨塗りの決定過程に市長や副市長は関わっているか。 | 所管課で非公開情報該当性を検討し、総務課長へ合議の上、所管課長が決裁。市長・副市長は関与しない。 |
| ⑥ 会議録不作成は公文書管理条例違反ではないか。 | 査定事項一覧等を作成しており、条例に違反していないと認識。 |
| ⑦ 予算措置に至らないと決定した経緯は。 | 企画政策部ヒアリングで教育委員会と調整する中で課題が判明。第三者性は確保されているとの共通認識の下、予算措置に至らなかった。 |
| ⑧ 「総合的に考えての判断」とは何をどう考えたのか。 | 実施時期や支払方法、第三者性の確保状況などを含めて事業化の判断をした。 |
| ⑨ 教育長はなぜ市長部局を擁護する答弁をしたのか。 | 市長部局を擁護する意図や保身を最優先に考えたものではない。 |
質問する理由
Section titled “質問する理由”予算要望拒否の経緯
Section titled “予算要望拒否の経緯”本年9月定例会の一般質問で、市教委がいじめ重大事態の調査報告書作成を第三者委員会へ委託するため、本年度予算に40万円を要望していたことを示した。この要望をなぜ市長が承認しなかったのか問うたところ、教育長は「第三者性は確保されているとの認識から予算措置に至らなかった」と答弁した。
予算要望の尽力には感謝している。本年6月には請願第7号が全会一致で採択されたため、予算要望時の計画を基に対応が進められていると思う。
一方で、市長の態度は強く糾弾されなければならない。市長には直接、被害者家族から真摯な訴えが何度もなされ、議会でも指摘され続けてきた。市教委は裏で訴えを受け止め、対応改善の予算要望をしたのに、市長はこれを承認しなかった。市長は全て市教委に任せているかのような態度と発言をしてきたため、市教委が何も対応していないように見える状況ができていた。議会で市教委職員が内情を伝えられず矢面に立たされる様子を傍観していた。信じ難く、長として失格だ。教育長もそのような市長に追随していたなら同罪だ。
公文書公開請求により、予算要望は市長部局の査定の中で拒否されていたことが判明した。また、査定時の会議録がなく、小平市公文書等の管理に関する条例違反の疑いもある。市長及び教育長の責任は重い。自らの進退も含めて考えていただきたく、以下質問する。
① 当初予算編成の流れを明文化したものはあるか
Section titled “① 当初予算編成の流れを明文化したものはあるか”部内での査定に副市長査定を経るなどの詳細部分も分かるような、当初予算編成の流れを明文化したものはあるか。
市ホームページに掲載している当初予算編成までの流れの図表が、実際の事務の流れを市民に分かりやすく示したものである。この図表は、政策的経費とそれ以外の経費に分けて、各課からの中期実行プラン提案事業調書や予算見積書の提出、企画政策部によるヒアリングと査定、市長・副市長による査定を行うとの流れや時期を明示しており、事務の詳細な流れを示すものである。
図しかないのか
Section titled “図しかないのか”図しかないのか。内部では流れを明文化したものはないのか。副市長査定などを経ることはどこにも書かれていないのか。
小平市予算事務規則に一定の記載はあるが、査定などの事務の流れが一番分かりやすく細かく書いてあるのは市ホームページの図表である。規則の中では、財務担当部長は査定の結果について副市長の調整を経て市長に報告し決定を受けなければならないと規定されている。
その規則は一般公開されていないのではないか。予算編成過程の透明化をうたっている中で、市民の知る権利がある。
小平市予算事務規則は例規集の中で公表している。
② 補正予算編成の流れ
Section titled “② 補正予算編成の流れ”補正予算編成も当初予算編成と同様の流れをたどるのか。主な違いは。
補正予算は限られた期間での編成作業となるので政策的経費とそれ以外の経費の区分はないが、各課が予算見積書を提出し、企画政策部によるヒアリングと査定、市長・副市長による査定を行う基本的な流れはおおむね同様である。
③ 査定の場への担当部職員や教育長の出席
Section titled “③ 査定の場への担当部職員や教育長の出席”企画政策部及び市長、副市長による査定の場に、通常、担当部職員や教育長は出席するか。
通常、担当部職員や教育長は出席していない。
④ 副市長査定欄が空欄の理由
Section titled “④ 副市長査定欄が空欄の理由”本年度当初予算編成における査定の表で、副市長査定の欄が空欄なのはなぜか。
当該資料は、副市長との調整に当たり、企画政策部としての査定結果を記載した資料であるため。
副市長査定の記録
Section titled “副市長査定の記録”副市長査定の内容はどこかに記録されているのか。
査定に参加した職員が個人的なメモ欄として利用することはあるが、組織的な文書としての共用はない。企画政策部査定後の内容については、予算案という形で最終的に意思決定している。
公文書管理運用ガイドラインには、メモの内容を基に別途起案がされず、意思決定の内容や経過の記録に関する重要な事項が記載されているメモは公文書として保存しなければならないとある。副市長査定のメモは公文書に該当するのではないか。
組織的な共用はしていない。
副市長の査定は意思決定の中心なのに、なぜ公文書として残らないのか。予算にのらなかった部分は意思決定ではないのか。
予算案にのらなかったということが意思決定である。中期実行プラン査定一覧表や査定事項一覧によって意思決定に向けた跡づけは可能と捉えている。
⑤ 墨塗りの決定過程
Section titled “⑤ 墨塗りの決定過程”文書公開に向けて墨塗りはどういう過程を経て決まるか。墨塗りすると決定した過程に市長や副市長は関わっているか。
小平市情報公開条例第7条に基づき、当該公文書の所管課において非公開情報に該当するかどうかを検討し、必要に応じて関係課に協議するとともに総務部総務課長へ合議を行い、所管課長が決裁している。
⑥ 会議録不作成は公文書管理条例違反か
Section titled “⑥ 会議録不作成は公文書管理条例違反か”予算編成の流れの中で、部長職や副市長、市長が出席することもある査定の会議録が作成されていない。意思決定の跡づけができないことも含め、小平市公文書等の管理に関する条例に違反していると考えるが、見解は。
意思決定に至る過程等を跡づけることが可能な文書として、予算編成に係る査定事項一覧及び中期実行プラン査定一覧表を作成しており、条例には違反していないものと認識している。
ヒアリングで意思決定したのではないか
Section titled “ヒアリングで意思決定したのではないか”企画政策部によるヒアリングで予算措置に至らないことが決定したと言うが、公文書で追えるか。ヒアリングの資料は一つも残っていない。公文書管理運用ガイドラインには、市としての意思決定が行われる会議については会議録の作成が必要と書いてある。ヒアリングで予算措置に至らないことを決めたのなら、それは意思決定ではないか。
ヒアリングは意思決定の場ではない。意思決定はあくまでも予算案についてが意思決定である。ヒアリングは情報共有・情報交換をする場である。
公文書管理運用ガイドラインでは、市長をはじめ特別職を構成員に含む会議や部長級以上の職員を主たる構成員とする会議は会議録の作成が必要とある。企画政策部及び市長、副市長による査定の場はこれに該当すると思うが。
予算編成の過程におけるヒアリングや査定の場は、会議録を作成するべき会議には当たらないと認識している。
公文書に残っていなければ、裁判になったときに事実として起きなかったと判断される可能性があるのではないか。
一般論で即答はできない。
一番重要な意思決定がなされる場の公文書が残っていないのは異常な事態だ。言った者勝ちではないか。ヒアリングで教育長と企画政策部が話し合って取り下げたということも、実際はなかったかもしれない。検証できない。
⑦ 予算措置に至らないと決定した経緯
Section titled “⑦ 予算措置に至らないと決定した経緯”9月定例会で教育長は「市長部局及び教育委員会としては第三者性が確保されているとの認識から予算措置に至らなかった」と答弁した。しかし実際は、企画政策部査定の中で市教委職員や教育長不在のまま決定したのではないか。そうでないなら具体的に示せ。
教育委員会から予算要望があったが、企画政策部のヒアリングにおいて教育委員会と調整を行う中で整理するべき課題があることが分かった。また、小平市いじめ防止基本方針に反して拒否したのではなく、現行の方式においても対策委員会が報告書の原案を作成していることから、第三者性は確保されているとの共通認識の下、予算措置には至らなかった。
⑧ 「総合的に考えての判断」の具体的内容
Section titled “⑧ 「総合的に考えての判断」の具体的内容”市長は10月の決算特別委員会で、予算要望を拒否した理由を「総合的に考えての判断」と答弁した。何をどう総合的に考えたのか。いじめ防止基本方針の「市は必要な財政上の措置を講じる」に反してまで拒否した理由を具体的に示せ。
(⑦の答弁に含めて回答)
正直な答弁を
Section titled “正直な答弁を”総合的な判断に至る際に、具体的にどのような要素を検討したのか。
この提案を実施するに当たって、どの時期から始めるか、どのような支払方法にするかなど、これまで第三者性は確保されているという認識も踏まえ、どのように事業化したらいいかを含めて判断した。
そうやって正直に答えればよかったのではないか。教育長からは「第三者性は満たされている」という話しかなかった。なぜ片方の情報を言わなかったのか。
答弁の内容はそのときの判断としか申し上げようがない。
正直に答えればいいだけだ。総合的な判断と言われると、いじめ防止基本方針に書いてあることが絵に描いた餅になってしまう。きちんと答弁してほしい。
⑨ 教育長の答弁姿勢
Section titled “⑨ 教育長の答弁姿勢”教育長は、いじめ被害を受けたこどもたちや家族のため、また裏で尽力してくれた市教委職員のためにも、正直に「訴えを受けて予算要望したが、市長部局の査定を通らなかった」と答弁するか、市長部局に答弁させるべきだった。なぜ市長部局を擁護するような答弁をしたのか。保身が最優先なら教育長として失格と考えるが、見解は。
9月定例会で答弁したとおり、教育委員会としても、対策委員会が作成し事務局が補佐しているものであり第三者性は確保されているとの認識から予算措置に至らなかったものと捉えている。市長部局を擁護する意図や自らの保身を最優先に考えて答弁したものではない。