請願第19号の審査(令和8年8月26日 厚生委員会)
社会福祉法人の介護報酬の不適切受給と賃金未払いの是正を求める請願
令和8年8月26日の厚生委員会で審査した請願第19号のまとめです。
請願第19号は、市内の社会福祉法人が運営する通所介護事業所における、介護報酬の不適切な受給と賃金未払いの是正を求めるものです。請願事項は、処分に至った場合の法人名等の公表、賃金未払いへの必要な措置、全事業所への改善期日と改善勧告の3点です。
市は2月17日に疑義を把握しながら、4月1日に地域包括支援センターの委託契約を随意契約で更新しました。東京都との合同実地検査は5月8日で、初動から約80日後です。
審査では、安竹が市長出席を求める動議を提出し、挙手多数で可決されました。市側は「社会福祉法人の指導監査に通報による特別監査という制度はない」「労働基準監督署の見解に従う」などと答弁しています。採決は可否同数となり、委員長採決で採択されました。
| 質問 | 答弁概要(クリックで詳細) |
|---|---|
| 請願者への主な質疑:監査に切り替えず確認もしない市の姿勢 | 所轄庁としての責任放棄。注意喚起だけで確認しない姿勢はアリバイづくりにすぎず、公契約条例にも反する。 |
| 請願者への主な質疑:未払い賃金の3年分の手計算 | 使用者の絶対的な義務を放置したガバナンスの崩壊。720日分もの計算を自ら行わせた。 |
| 請願者への主な質疑:4月1日の契約更新と4か月半のたらい回し | 初動の甘さが事態を長引かせた元凶。市民から指摘されるまで動かなかった市職員の資質の問題。 |
| 請願者への主な質疑:公益通報後の不利益な扱い | 公益通報の後、1週間後の配置転換を求められた。弁護士に確認し、法人は撤回した。 |
| ① 請願事項は市が実行できるのか | 改善勧告は都道府県知事の権限。指摘までは市もできるが、勧告は市に権限がない。 |
| ② なぜ特別監査に切り替えなかったのか | 社会福祉法人の指導監査には、通報による特別監査という制度がない。 |
| ③ 未払い賃金の計算を従業員に丸投げしてよいのか | 労働基準監督署から、従業員側で計算して申請することは問題ないとの見解。 |
| ↳ 労働基準監督署への確認記録は公文書に残っているか | こうした内容はメモとして残している。 |
| ④ ほかの地域包括支援センターも調査すべきではないか | 同じレベルでの調査は難しい。まずは注意喚起を行い、定期監査で確認する。 |
| ↳ 定期監査で賃金未払いを把握できるのか | 日頃のやり取りや定期監査の中で確認していく。 |
| ⑤ 疑義が残る中の随意契約更新はどのように決めたのか | 特に検討会議は行っていない。判断材料がない中で通常の契約処理をした。 |
| ⑥ 東京都との連携とたらい回し | 一義的な窓口として受け止め、東京都に即日情報提供している。 |
| ⑦ 市長の認識と市民への説明 | これまで通報による指導監査の情報は公表してこなかった。今後は状況を見て判断する。 |
| ↳ 部長の答弁は市長と同じ認識か | 組織として、市長も私も同様の考えである。 |
| 時刻 | 内容 |
|---|---|
| 午前9時00分 | 開会。請願者の趣旨説明、続いて請願者への質疑 |
| 午前10時17分 | 再開。紹介議員(幸田昌之氏)の説明と質疑 |
| 午前10時33分 | 安竹副委員長が市長出席を求める動議を提出 |
| 午前10時50分 | 動議を挙手多数で可決し、議長に市長出席を要求 |
| 午前10時55分 | 理事者側の説明、続いて理事者への質疑(午後0時44分まで) |
| 午後2時40分 | 再開。討論 |
| 午後2時43分 | 採決。可否同数となり、委員長採決で採択 |
令和8年8月26日の厚生委員会で、請願第19号を審査した。請願第19号は、市内の社会福祉法人が運営する通所介護事業所による、介護報酬の不適切な受給と賃金未払いについて、市委託事業者としての運営実態の是正を求めるものである。
請願者によれば、通所介護計画書は3時間10分のサービスとしながら、送迎時間の都合などにより恒常的に3時間未満の提供にとどまっていた。また、10分未満の時間外労働の端数切捨てや、始業前朝礼の無給労働が常態化していた。今年5月には、過去3年分の未払い賃金を法人が精算せず、従業員自身に手計算させて請求させるという負担の転嫁もあった。
市の対応は次のとおりである。令和8年2月17日に介護報酬の疑義を把握し、4月1日には当該法人と地域包括支援センターの委託契約を随意契約で更新した。東京都と小平市の合同実地検査は5月8日に行われ、初動から約80日を要した。7月31日には、社会福祉法違反の疑いで外部公益通報調査を開始している。
請願者の趣旨説明
Section titled “請願者の趣旨説明”開会後、請願者の発言が許可され、5分間の趣旨説明がありました。
ただいま御紹介にあずかりました請願者である。本日は趣旨説明の機会をいただき、心より感謝する。
これは単に一事業所の不祥事を追及するものではない。市民の税金や介護保険料という公金の適正な運用を守り、所轄庁である小平市に、しかるべき監督権限の適切な行使を求めるものである。
市内の社会福祉法人が運営する通所介護事業所には、重大な疑義が2点、客観的な事実とともに判明している。第一は、介護報酬の不適正受給の疑いである。通所介護計画書は3時間10分のサービスとしながら、送迎時間の都合等により、恒常的に3時間未満の提供にとどまっていた。サービス時間を意図的に満たさず満額の報酬を請求することは、公金の不正受給にほかならない。第二は、労働基準法違反の疑いである。10分未満の時間外労働の端数切捨てと、始業前朝礼の無給労働が常態化していた。さらに今年5月には、過去3年分の未払い賃金について、法人が自ら精算せず、従業員自身に手計算させて請求させるという負担転嫁を行っている。
最も重視すべきは、これらに対する小平市の対応、すなわち行政の不作為である。4月20日に提出した質問書に対し、健康福祉部長は「一律にすべての事業者に調査を実施する予定はない」と回答した。地域包括支援センターの委託事業者には注意喚起と法令遵守の徹底を求めるとしつつ、その確認は行わないと明言したのである。部長自らが確認を伴わない要請をよしとするのは、所轄庁としての指導監督責任の放棄にほかならない。不適切な運営を市が黙認することにつながる。
社会福祉法第56条は、法人の法令違反等に対し、所轄庁である市が独自に改善勧告を発動できると明記している。にもかかわらず市は、実態調査を尽くさないまま、4月1日にこの法人と地域包括支援センターの委託契約を締結した。それが7月31日になって一転し、社会福祉法違反の疑いで外部公益通報調査を開始している。この事実こそが、確認しないという市の姿勢の誤りと対応の遅れを、市自ら証明している。
そこで、次の3点を請願する。第一に、介護報酬の不適切な受給が確認され、処分に至った場合は、速やかに法人名等を公表すること。第二に、賃金未払いの法令違反が確認された場合は、社会福祉法等に基づき必要な措置を講じること。第三に、市内の全事業所について、不適切受給や法令違反が確認された場合は改善期日を設けること。改善されない場合は改善勧告し、是正を図ること。
行政の不作為をただし、健全な事業者育成と公金の適正運営を取り戻すため、本請願の趣旨を御理解いただき、何とぞ採択賜りたくお願いする。
請願者への主な質疑
Section titled “請願者への主な質疑”監査に切り替えず確認もしない市の姿勢
Section titled “監査に切り替えず確認もしない市の姿勢”3月26日に法人から「サービス提供時間が不足していた」との申告があった。一方で、利用者や従業員からは「以前から意図的に短縮していた」という証言も市に提出されている。市が自ら速やかに厳格な監査へ切り替えようとしなかったことをどう受け止めているか。また、健康福祉部長は、ほかの委託法人に注意喚起はするが確認は行わないと答えている。この姿勢について、どの点が最も重大か。
市の対応はきわめて不自然であり、所轄庁としての責任放棄だと強く憤りを感じている。法人の言い分だけを優先し、内部からの真摯な証言を軽視して監査を渋る姿勢は、不正の隠蔽を助長する。
最大の問題は、市が自らほかの法人にもリスクがあると認識しながら、実態の確認を放棄している矛盾である。地域包括支援センターは公費で運営される市の最重要事業のひとつであり、注意喚起だけで法令遵守を確認しないのは、行政の単なるアリバイづくりにすぎない。市長が公約に掲げる公契約条例にも真っ向から反する。
未払い賃金の3年分の手計算
Section titled “未払い賃金の3年分の手計算”過去3年分の未払い賃金を従業員自身に手計算させた点について、この法人のガバナンスや現場の実態をどう見ているか。
労働時間を適正に把握し、正確な賃金を支払うのは使用者の絶対的な義務である。それを長期間放置したうえ、月20日就労でざっくり720日分もの複雑な計算を、計算ツールも計算方法も示さずに自ら行わせるのは、社会福祉法人としてのガバナンスが完全に崩壊している。
市が確認しないまま野放しにすれば、福祉現場で働く人は失望し、離職を招く。それが小平市民への介護サービスの低下や崩壊につながる。
4月1日の契約更新と4か月半のたらい回し
Section titled “4月1日の契約更新と4か月半のたらい回し”重大な疑義が発覚している中で4月1日に地域包括支援センターの委託契約を更新したことをどう評価するか。また、賃金未払いについて約4か月半にわたり労働基準監督署へ誘導し続けた市の対応と、市民が法律の条文を掲げてようやく市を動かした構図について、本質的な問題はどこにあると考えるか。
公金を預かる行政として、危機管理能力と当事者意識が著しく欠如している。2月から一般監査等の過程で、客観的な証拠とともに重大な疑義が提示されていた。しかし、疑惑が晴れていない「真っ黒に近いグレー」の法人に対して、徹底した実態解明も改善指導も行わずに契約を締結したことは、所轄庁としての責任放棄である。この初動の甘さが、7月末の外部公益通報調査まで事態を長引かせた元凶である。
市は4か月半にわたり「小平市はできない」と述べ、労働基準監督署に委ねると協議し続けた。外部公益通報の際も「窓口は小平市ではない」と教示書を出しており、まったく動こうとしなかった。
社会福祉法は一般市民の常識でも読める立て付けである。本質的な問題は、誰にでも分かる法律を盾に、市民から指摘されるまで動かなかった市職員の資質そのものである。
公益通報後の不利益な扱い
Section titled “公益通報後の不利益な扱い”公益通報を使うと報復的な扱いがあると聞く。これまで不利益な扱いの疑いのあることはなかったか。悪質な事業者では、こうした発言を理由にさらなる不利益な扱いをすることもある。
公益通報の後、今年4月に本部の部長から呼ばれ、今の勤務場所ではない小平市内の別の勤務先へ異動してもらえないかと求められた。時期は1週間後だった。
雇用契約書には、法人が認める事業所へ配置転換する場合があると書かれている。しかし、今の理由で求められてよいのか、弁護士に確認するよう伝えた。数日後に部長は、今の現状では配置転換をお願いできないと回答した。
何の知識もなければ、不利益な扱いを命じられても従わざるを得ない。
ほかの委員からの質疑
Section titled “ほかの委員からの質疑”安竹のほかにも、4人の委員が請願者に質疑しています。そのうち主なものを掲載します。
賃金未払いの対象人数と、市が介入できる範囲(三輪博美委員)
Section titled “賃金未払いの対象人数と、市が介入できる範囲(三輪博美委員)”賃金未払いについて、資料には請願者の約1年分で1万8,018円とあるが、ほかに何人くらいが対象になっているのか。
労働基準法に関することは市ではなく労働基準監督署の管轄だと思うが、市はどこまで介入できるのか。
7月31日に市の姿勢が一転したとのことだが、5月8日の時点では調査中だった。検査結果が出てからの請願提出でも、タイミングとしてはよかったのではないか。
請願事項1の公表について、どのような処分を求め、公表後にどう対応する考えか。
対象は、法人の従業員でおおむね100人から200人である。退職された方も含む。
賃金未払いの処分は労働基準監督署の権限である。一方、小平市は社会福祉法の所轄庁である。法人が法に違反している場合に注意し、改善勧告し、応じない場合は必要な措置を講じることができる。私は労働基準法の処分ではなく、社会福祉法に基づく是正を小平市に求めている。
調査を待つのではなく、調査中だからこそ議会としてくぎを刺す必要がある。市民の指摘に耳を貸さず初動を遅らせた市のガバナンス不全を鑑みれば、口頭注意程度の形ばかりの幕引きで終わる懸念が拭えない。処分と再発防止を明確に縛るため、このタイミングでの採択が不可欠である。
処分としては、利用者への謝罪を市が法人に求めること、市民につまびらかにすること、不正に受給した額の返還(利用者の一部負担金を含む)を求めている。賃金未払いは、法人自らが計算し、謝罪と経緯を示したうえで全額を返還させるべきである。加算金のペナルティも必要だと考えている。
是正しても公表すべきか、監査権限のすみ分け(柴尾ひろみ委員)
Section titled “是正しても公表すべきか、監査権限のすみ分け(柴尾ひろみ委員)”期日を決めて是正された場合でも、違反があったことが明確であれば公表すべきと考えているのか。
同種の事例で、自治体が公表した例があれば教えてほしい。
請願事項3の「全事業所」はどこを指すのか。東京都や国に監査権限がある事業所が入っていた場合、判断はどう考えるか。
処分があった場合は、自治体は例外なく公表していると承知している。悪質なものは社会的な制裁を受ける必要があるからである。単なる過誤であれば処分には至らず、返還にとどまる。
本事例は、5年以上前から続いていたとの従業員の証言がある。就業規則も、以前は30分未満の切捨てだったものが10分になり、今年4月からやっと1分単位になった。単なる過誤ではないので、悪質なものは処分され、公表されるべきである。
公表の例は、東京都福祉局のホームページに一覧が掲載されている。
「全事業所」は、小平市が所轄庁となる市内の社会福祉法人を指している。複数の自治体にまたがる事業所の所轄庁は東京都である。
指定権限は東京都にあるが、小平市民が利用している間は、小平市が単独で検査できる。これは後から東京都の福祉局の担当課長に教えていただいた。当初、小平市には「東京都の管轄だから」と言われており、たらい回しにつながっていると感じている。
一般監査は不正の疑いを黙認したのか(柴尾ひろみ委員)
Section titled “一般監査は不正の疑いを黙認したのか(柴尾ひろみ委員)”市内の社会福祉法人の監査は一般監査として行われ、監査報告もホームページに掲載されている。指摘して是正を求めているが、それ以上に何を求めて請願事項3としているのか。
今回の法人でも、社会福祉法に基づく一般監査が今年2月19日から3月30日まで行われた。一般監査は、理事会の運営が適切かどうかが主題である。
監査の期間中、私はこの法人の介護報酬の不正受給の疑いと賃金未払いの実態を小平市に通報していた。にもかかわらず申告は黙認され、3月30日には理事会等の運営に関する指摘にとどめて監査を終えている。
私が求めているのは、監査の回数を増やすことではない。不正の疑いがある場合には検査し、法令違反が確認された場合には改善期日を設け、改善されない場合に改善勧告するという措置である。処分に値するかどうかは別の問題で、改善されればよしとする事例も多くある。悪質かどうかが公表の線引きだと考えている。
公表の根拠法令と、必要な措置の中身(岡田しんぺい委員)
Section titled “公表の根拠法令と、必要な措置の中身(岡田しんぺい委員)”請願事項1の公表について、根拠となる法令は何を指すのか。
請願事項2の「必要な措置」とは、具体的にどういった措置か。
私の知り得る範囲では、根拠法令はないと考えている。公表するかどうかは行政の裁量で、これ以上は公表、これ以下は公表しないといった線引きも、特に明確にはなっていないと認識している。悪質かどうか、公表することにメリットがあるかどうかだと考えている。
公表のメリットは、市内の利用者に事実を知らせ、サービスを受け続けるかどうかを選ぶ余地を伝えることである。あわせて、法人に対する牽制効果もある。
「必要な措置」は、賃金未払いについて、未来分を確実に支払い、過去3年分は法人自らが計算して従業員に支払うことを指す。支払う際には、謝罪と説明も必要である。加えて、法令違反の就業規則が何のチェックもなく理事会を通過していた運営体制も問題である。理事会や監事が機能していたかを含めて改善策を出させ、定期的にチェックすることも必要だと考えている。
行政の透明性とは何か(髙橋政美委員)
Section titled “行政の透明性とは何か(髙橋政美委員)”請願理由に「所轄庁として行政の透明性の確保」とあるが、透明性について請願者の考えを教えてほしい。また、内部通報によって不正が明らかになることと、行政の透明性が進むことはつながっていくと思うか。
行政の透明性とは、不都合な事実を隠蔽したり放置したりせず、法令と客観的な証拠に基づいて毅然と対処し、その過程と結果を市民や議会に開示することだと考えている。
今回の件では、客観的な証拠が提示されているにもかかわらず、市は実態調査を避け、地域包括支援センター業務を令和8年度も漫然と契約している。今年3月には、未払い賃金の問題も含めて委託は不適切だと担当課長にただしたが、「市の不作為に当たるかどうかを弁護士に確認する」と言われた。年間6,000数百万円の随意契約を、何の調査もなく更新したままである。
内部通報で不正が明らかになることと透明性は、間違いなくつながる。通報した人が不利益や報復のリスクを負って声を上げても、行政が内々に処理して蓋をすれば、誰も声を上げなくなり、公益通報制度がないがしろになる。大多数の職員は誠実に働いている。一部の管理者が事なかれ主義と組織防衛を優先した結果、対応が不透明になり、重大な不作為を招いていると感じている。
市長出席の動議
Section titled “市長出席の動議”本請願の審査に当たり、市長の出席を求める動議を提出する。理由は2点ある。ひとつは、請願第19号の審査に不可欠な市全体の監督責任と再発防止の取組を、市長自らに問うためである。もうひとつは、市は調査中とはいえ、何が起きたのかを市民に公表しておらず、市長自身の説明もないためである。議会審査の場で、市長に説明を求める。
ただいま安竹副委員長より、質疑終了まで市長の出席を求める動議が提出された。お諮りする。市長の出席を求めることに賛成の方は挙手を願う。〔挙手、多数〕挙手多数。したがって、市長の出席を求めることに決定した。
① 請願事項は市が実行できるのか
Section titled “① 請願事項は市が実行できるのか”市は「市にはできない」「東京都の管轄だ」と説明する。しかし、話を聞くと、法律にそう書いてあるというだけで、市にできないはずはない。請願事項の3項目は、東京都と連携すれば実行できるという認識でよいか。改善勧告も、東京都が行うと書かれているだけで、市が行ってはいけないとは書かれていないはずである。
請願事項3の改善勧告は、介護保険法により都道府県知事が行うと定められている。小平市と東京都が一緒に指導監査に入り、指摘までは市も行うことができる。その後の勧告については、市に権限がない。
② なぜ特別監査に切り替えなかったのか
Section titled “② なぜ特別監査に切り替えなかったのか”現場からは「意図的に時間を短縮していた」という証言が提出されている。それにもかかわらず、法人の「事務ミス」という自己申告をうのみにして、市が強制力のある監査へ速やかに切り替えなかったのはなぜか。東京都主導の立入検査まで本格的な監査を先送りした法的根拠を伺う。初動から約80日を要している。
社会福祉法人の指導監査においては、通報による特別監査という制度がない。事業所については、通報により指導を経ずに監査へ移行することはあり得る。今回の一般監査は社会福祉法に基づくもので、通報の内容はひとつの事業所に関するものだった。
③ 未払い賃金の計算を従業員に丸投げしてよいのか
Section titled “③ 未払い賃金の計算を従業員に丸投げしてよいのか”賃金の計算を従業員に丸投げすると、報復を恐れて申請が抑制される。対象は100人から200人規模に及ぶと聞く。労働基準監督署にはどのように確認したのか。一般的には事業者が計算して支払うべきだという話はなかったのか。
労働基準監督署から、使用者だけでなく従業員が計算して申請することもあり、問題ないとの見解を得ている。事業所側で行うことも従業員側で行うこともあり、従業員側で行うことについて特に違反ではないという説明であった。市は労働基準法の専門的な解釈を持たないため、労働基準監督署の見解に従う。
労働基準監督署への確認記録は公文書に残っているか
Section titled “労働基準監督署への確認記録は公文書に残っているか”確認した内容は公文書に残っているか。口頭だけで済ませていることはないか。
こうした内容について、メモとして残している。
④ ほかの地域包括支援センターも調査すべきではないか
Section titled “④ ほかの地域包括支援センターも調査すべきではないか”市は、ほかの地域包括支援センターを運営する法人にも注意喚起はするが、確認はしないと説明している。市長が公契約条例の制定を掲げる中で、担当部長が確認しないと公言したことは重大である。ほかの法人に対しても労働環境の実態調査が必要と考えるが、実施する意思はあるか。
ほかの地域包括支援センターについて、今回の法人と同じようなレベルでは確認できないと考えている。注意喚起しており、調査は定期監査での対応となる。疑義がない状態で確認しようとすると膨大な数になり、体制的にも厳しい。
定期監査で賃金未払いを把握できるのか
Section titled “定期監査で賃金未払いを把握できるのか”定期監査で賃金未払いの可能性を確認できるのか。これまでと同じ監査を続けるだけでは、同じ問題を見落とすことにならないか。
地域包括支援センターは5圏域あり、5つの法人と契約している。まずは今回の通報があった法人の調査を第一に進め、関係機関と情報を共有する。それ以外の法人について、同じレベル・同じスケジュールで調査することは難しい。注意喚起し、日頃のやり取りや定期監査の中で確認していく。
⑤ 疑義が残る中の随意契約更新はどのように決めたのか
Section titled “⑤ 疑義が残る中の随意契約更新はどのように決めたのか”2月の段階で法令違反の疑義が寄せられ、その後、具体的な証言も積み重ねられていた。それでも4月1日に随意契約を更新している。市民の公金を投じ続けるという意思決定は、庁内のどの会議で、誰の責任で行われたのか。随意契約を続けてよいかどうかの検討会議は行われたのか。
契約について、特に検討会議のようなものは行っていない。意思決定は市の判断によるが、契約担当課として検討会議を開くことはなかった。
当該法人について判断できる材料がない状況で、ひとつの事業所の疑義のみをもって、ほかの事業所の委託を見送ることはできない。委託契約について特に問題はないと捉えており、通常の契約処理をした。
⑥ 東京都との連携とたらい回し
Section titled “⑥ 東京都との連携とたらい回し”市は、東京都の管轄だから東京都に連絡してほしいと案内してきた。しかし、市と東京都が連携して対応するのであれば、「都の管轄なので都へ」という案内はおかしい。まず市が受け止め、東京都と一緒に連携して対応する運営にすべきではないか。
指定権者が東京都だからといって、市が関係ないという対応はしていない。一義的な窓口として内容を受け止め、東京都に情報提供している。本件も、通報を受けて即日、東京都に情報提供し、情報共有を図っている。
⑦ 市長の認識と市民への説明
Section titled “⑦ 市長の認識と市民への説明”市が調査中であることについて、調査中の内容を話せないのは理解する。しかし、何が起きたのかについては市民に公表できるはずである。市長自身の説明もない。議会審査の場で、市長の言葉として説明していただきたい。
通報や指導監査に関する情報は、これまで特に公表してきたものはない。他市でも公表している例は多くない。公表しないということではなく、必要があれば公表し、東京都が公表する権限の場合には都にお願いするなど、案件に応じて判断する。
部長の答弁は市長と同じ認識か
Section titled “部長の答弁は市長と同じ認識か”ただいまの答弁は、市長の答弁と同じ認識でよいか。
市として行っていることである。組織として、市長も私も同様の考えである。
本請願第19号につきまして、一人会派と維新の会としまして、賛成の立場で討論いたします。詳しくは本会議で申し述べます。
各会派の立場は次のとおりでした。
| 会派 | 委員 | 立場 |
|---|---|---|
| 日本共産党小平市議団 | 三輪博美委員 | 反対 |
| 自民党小平政和会 | 山田大輔委員 | 賛成 |
| 生活者ネットワーク | 柴尾ひろみ委員 | 反対 |
| 市議会公明党 | 髙橋政美委員 | 賛成 |
| 緑の風 | 岡田しんぺい委員 | 反対 |
| 一人会派と維新の会 | 安竹洋平副委員長 | 賛成 |
(「一人会派と維新の会」は、無所属の安竹と伊藤央議員の「一人会派」と、維新の会の石津はるか議員による会派です。安竹と伊藤議員は維新の会の議員ではありません。詳しくは私の方針)
挙手は同数となり、委員会条例第16条第1項により委員長が採決し、本請願は採択すべきものと決しました。