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行政不服審査会の問題追及の軌跡

行政不服審査会の問題追及

画像提供:いらすとや / いらすとや(複数素材を編集)

小平市の行政不服審査会は、市民が市の処分に不服があるときに、その妥当性を審査する場です。安竹洋平は、この審査会の会長と職務代理(副会長)を市の顧問弁護士が務めていた利益相反の問題を令和5年3月に指摘しました。以降、審査の長期化・放置、委員名簿の非公開、第三者性、審査会の開催時期などについて継続的に追及してきました。令和6年4月には委員が交代し、市との兼務のない体制となりましたが、審査の長期化は続いています。令和8年3月には、反論書が提出されてから最長で約1年10か月が経過している案件があることを議会で確認しました。


年月出来事
令和5年3月情報公開と不服審査の問題について一般質問。行政不服審査会の委員に市と関係の深い委員が多いこと、会長と職務代理を市の顧問弁護士が務めていることを指摘。市は公平性・中立性に問題はないと答弁
令和5年9月行政不服審査会の利益相反問題について一般質問。多摩26市で市の顧問弁護士が審査会委員を兼務しているのは小平市だけであることが判明。市は任期満了に合わせて委員を入れ替えることを検討すると答弁
令和5年10月決算特別委員会で、令和4年度に審査会が1回しか開かれていないこと、審査期間、利益相反、第三者性が求められる委員の表彰などについて指摘
令和6年9月新体制の行政不服審査会について一般質問。委員が同年4月に交代し、市との兼務のない5人体制になったことを確認。答申8件、処分変更1件、請求全部充足0件、審査期間は最短49日〜最長1,055日、審査中の最長は4年3か月と答弁
令和7年3月一人会派の会を代表して代表質問。内部統制が機能せずコンプライアンス違反が続く状況についての第2点目で、不服審査請求が諮問されず1年近く放置されている件を追及。市は、審査請求が非常に多く、諮問までの手続を見直していたため調査審議に時間を要していると答弁
令和8年3月一般質問の第12点目で、反論書が提出されてから最長で約1年10か月放置されている件の現在の状況を質問。市は、審理手続または審査手続を順次進めており、放置しているものではないと答弁

市の行政不服審査会における問題点

Section titled “市の行政不服審査会における問題点”

令和5年3月の一般質問で、行政不服審査会の委員に市と関係の深い委員が多く、会長と職務代理(副会長)を市の顧問弁護士が務めていることが分かりました。市の顧問弁護士は、平成17年4月から18年5か月、平成25年5月から10年4か月にわたり市の顧問を務め、同じく平成28年4月から7年5か月にわたり審査会の会長・会長職務代理を務めていました。

市は、委員は法律または行政に関して優れた識見を有する者のうちから委嘱しており、利害関係がある場合には調査審議に関与しないようにしているとして、公平性・中立性に問題はないと答弁しました。しかし令和5年9月の一般質問で、多摩26市のうち市の顧問弁護士が審査会委員を兼務しているのは小平市だけであることが分かりました。市は任期満了に合わせて委員を入れ替えることを検討し、令和6年4月に委員が交代しました。

令和6年9月の一般質問では、審査請求から答申までの期間が最短49日・最長1,055日で、審査中の最長が4年3か月であることが示されました。市は、審理員手続のない開示請求で争点整理に時間がかかる場合や、口頭意見陳述を実施した場合、審査請求人の事情により反論書や証拠の提出が遅れている事例があると説明しています。

令和7年3月の代表質問では、令和5年12月11日以降の不開示決定に対する複数の不服審査請求が諮問されず、1年近く諮問番号も付かずに教育総務課で止まっていることを指摘しました。反論書が提出されてから10か月放置されている案件があることも指摘しました。市は、審査請求が非常に多いことや、請求書の受理後から行政不服審査会に諮問するまでの手続を見直していたことから調査審議に時間を要していると答弁しました。

令和8年3月の一般質問では、反論書が提出されてから最長で約1年10か月放置されている件の状況を質問しました。市は、行政不服審査会による審理手続または審査庁による審査手続を順次進めており、放置しているものではないと答弁しました。

令和5年3月の一般質問で、市は広く一般に周知する必要性は低いとして、委員名簿を積極的に公表していないと答弁しました。令和6年9月の一般質問でも、委員の氏名は非公表とされました。

その後、市は情報公開の総合的な推進の観点から委員名簿の公表を検討し、令和7年3月の代表質問への答弁で、令和6年11月に原則として委員名を市ホームページで公表することとしたと説明しました。ただし、指定管理者選定委員会やプロポーザル審査委員会など一部の会議体は、競争の公平性の観点から事前非公表とされています。

市は、行政不服審査会は定期的に開催されるものではなく、審査請求があってもただちに開催されるものではないと説明しています。審査会の開催時期は明文化されておらず、平成28年4月の発足以降、運用に変更はないとされています。開催は、諮問後に弁明書・反論書のやり取りや証拠書類の提出により争点が整理され、審議の準備が整った段階とされています。

令和6年9月の一般質問に対する市の答弁は次のとおりです。

項目内容
答申件数8件
答申を受けて処分が変わった件数1件
請求者の請求がすべて満たされた件数0件
請求から回答までの日数最短49日、最長1,055日

情報公開と不服審査の問題について

情報公開請求と不服審査の状況を確認するとともに、行政不服審査会の開催時期、不服審査請求から結論が出るまでの平均期間(204日)、委員名簿の非公開、委員の公平性・中立性について質問しました。市の顧問弁護士が会長・副会長を務めていることが事実であることも確認しました。

行政不服審査会の利益相反と言える問題はどうなったか

前回の指摘を受けた市の検討状況を確認しました。多摩26市で市の顧問弁護士が審査会委員を兼務しているのは小平市だけであることが判明し、市は任期満了に合わせた委員の入れ替えを検討すると答弁しました。あわせて、顧問弁護士と会長職の兼職期間、これまでの審査請求件数と諮問までの期間なども確認しました。

決算特別委員会(令和5年10月10日)

Section titled “決算特別委員会(令和5年10月10日)”

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令和4年度に行政不服審査会が1回しか開かれていないこと、審査請求から結論が出るまでの期間、顧問弁護士の利益相反、第三者性が求められる委員が現職のまま市から表彰されていることなどを指摘しました。

新体制の行政不服審査会と、これまでの審査状況等について

同年4月に交代した新委員の構成と第三者性、委員の選任方法、審査会の開催タイミング、審議が長期化している理由、答申件数などの実績、審査中の最長事例、附属機関等の委員名簿の公表状況について質問しました。市は、答申8件、処分変更1件、請求全部充足0件、審査中の最長が4年3か月であると答弁しました。

会議録を見る

一人会派の会を代表して、令和7年2月25日の代表質問で内部統制が機能せずコンプライアンス違反が続く状況についてを取り上げました。第1点目で審議会等の委員名簿の公表、第2点目で不服審査請求の放置状況、第4点目で行政不服審査会などの第三者委員会が正常に機能しているかの検証について質問しました。市は、委員名簿を原則公表とする方針を示しました。あわせて、審査請求の多さと諮問までの手続見直しにより時間を要していること、審査会は法が規定する機能を果たしているとして検証やフィードバックの公表は考えていないことを答弁しました。

公文書管理の様々な問題について

令和8年2月27日の一般質問の第12点目で、代表質問で取り上げた複数の不服審査請求について、反論書が提出されてから最長で約1年10か月放置されている件の現在の状況を質問しました。市は、行政不服審査会による審理手続または審査庁による審査手続を順次進めており、放置しているものではないと答弁しました。


成果時期
多摩26市で唯一、市の顧問弁護士が行政不服審査会委員を兼務していることを明らかにした令和5年9月
会長・副会長を務めていた顧問弁護士が任期満了で交代し、市との兼務のない委員体制となった令和6年4月
附属機関等の委員名を原則として市ホームページで公表する方針となった令和6年11月
答申件数・処分変更件数・請求全部充足件数・審査期間・審査中の最長事例など、審査状況の実態を明らかにした令和6年9月
反論書の提出から最長約1年10か月が経過している案件があることを明らかにし、処理状況を確認した令和8年3月

これらの追及は、市民が市に対して行った開示請求と不服審査請求、そして寄せられたご相談がきっかけになっています。


  • 審査期間の短縮と放置の解消 — 反論書の提出後に長期間が経過している案件を早期に処理し、処理状況を定期的に公表すること
  • 審査会の開催時期の明文化 — 現在は開催時期が明文化されておらず、争点整理が整った段階で開催する運用となっていることから、見通しを示すこと
  • 委員名簿の全面公表 — 原則公表の方針となったが、行政不服審査会委員の氏名は令和6年9月時点で非公表であったことから、公表の範囲を明確にすること
  • 第三者性の確保 — 市の顧問弁護士など市と関係の深い人材の関与を避けること
  • 審査請求人のフィードバックの公表 — 市は目的・役割から公表する考えはないと答弁しているが、制度利用者の声を制度改善につなげること
  • 答申の実効性の検証 — 答申8件のうち請求全部充足が0件という実績を踏まえ、審査の内容と結論を検証すること


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