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議案第42号 令和3年度小平市一般会計補正予算(第8号)
総務委員会付託
提案理由の説明
(小林洋子市長)
今回の補正予算は、昨年度の決算をもとに、繰越金、返還金、特別会計繰入金、財政調整基金、公共施設整備基金、及び都市計画事業基金の整理を行うとともに、歳入においては、普通交付税、及び臨時財政対策債が当初の見込みを上回りましたので増額いたします。
これに伴い確保される財源につきましては、小平市立学校体育館への冷暖房設備の導入に活用し、小学校、及び中学校の体育館へ冷暖房設備を設置するための設計費を計上するとともに、工事費にかかる公債費、及び維持管理費などの経常経費として長期にわたり増額する経費につきましても、基金を設置することで必要な財源を確保いたします。
このほか、小平商工会が実施する紙のスクラッチ付きクーポン券による年始キャンペーン事業への支援、市立小・中学校の児童・生徒が端末を持ち帰る際の通信環境を整備するためのモバイルワイファイルーターの購入、住居確保給付金、修学旅行取消料補助、図書消毒器の購入などの新型コロナウイルス感染症対策を実施するとともに、特別職報酬等審議会の開催にかかる経費や、高齢者肺炎球菌ワクチン定期予防接種特別補助、小学校の特別非常勤講師の導入、小・中学校や公園などの施設修繕料の増額なども行います。
また、小川駅西口新公共施設取得事業、デジタル防災行政無線固定系改修工事、小川駅西口地区市街地再開発事業公共施設管理者負担金、及び学校体育館冷暖房設備設置工事設計にかかる債務負担行為を追加いたします。
補正予算の規模といたしましては、歳入歳出それぞれ29億73万2千円を増額し、歳入歳出予算の総額をそれぞれ747億5千767万2千円とするものです。
資料
主な質疑
これは要約ですので、正確な質疑内容は会議録をご参照ください。なお、質問の意図を分かりやすく簡潔にするため、議員の質問に関しては、ほとんどの部分で大幅に手を加えています。また、簡略化のため、市民、議員、理事者側(市役所側)の発言から、敬語表現の多くを省いています。実際は、特に理事者側のすべての答弁は、市民に対する敬語表現でなされています。
主な質疑の目次
- 年始キャンペーン事業では商工会にちゃんと手数料も払うのか
- 冷暖房設備の基金を設ける理由は
- 冷暖房設備設置の費用総額と、設置完了までの期間は
- 特別職報酬等審議会は、どういう判断で20数年ぶりに開催することになったか
- 冷暖房設備設置のために特定目的基金をつくらなければならない理由は
- 小平市東京オリンピック・パラリンピック子ども夢・未来基金はどこに行ったか
- デジタル防災行政無線の改修工事はいつも多額の費用がかかっているが、市の認識は
- 冷暖房設備設置について、地方債を活用した理由は
- 地方交付税が予算に対し5億7,100万円増の理由は
- 小平市立学校冷暖房設備整備基金について
- 商工会年始キャンペーンについて
- モバイルWi-Fiルーター貸与事業について
- ICT支援員が不足しているのでは
- 新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金は使い切ったか
- 小川駅西口新公共施設取得事業費の債務負担行為について
- 報酬審議会の詳細は
- オリパラ基金の使い道は
- 公園の補修は市内事業者が担っているか
* は『一人会派の会』議員の質問です。
年始キャンペーン事業では商工会にちゃんと手数料も払うのか
この中小企業等支援給付金事業の年始キャンペーンは、今回、一般質問で問題を指摘するキャッシュレスポイント事業と比較して、断然よい事業と思っている。こういうことを、もっとやってもらいたい。
ただ、ひとつ、小平商工会の負担になるのではという懸念がある。
前回、人手が足りない状況もあったという話を聞いている。今回、小平商工会の方々に対して、事業を行ううえでの手数料的な分も含まれているか。
今回の補助は、小平商工会でも新たな事務が発生するということで、小平商工会職員のプラスされる事務に対する人件費、パート職員などの人件費も含んだ計上となっている。
冷暖房設備の基金を設ける理由は
冷暖房設置については、なぜ基金に積み立てる判断をしたのか。
この後の基金条例にも関わりがあるが、これは新しい投資で、設計整備工事もさることながら、その後の維持管理費が財政的にはかなり大きな負担になってくる。
そういう中で、このタイミングで財源が一部活用できることが昨年の決算等から見えてきた。将来にわたり確実に必要となる経費を、教育環境をはじめとしたほかの事業に影響を及ぼすことがないよう、維持管理費も含めて基金化をしていこうと決断した。
冷暖房設備設置の費用総額と、設置完了までの期間は
設置は何年かけて、総額いくらぐらいで完了させる予定か。
今年度から設計を開始し、来年の秋ごろまでには設計を終了する。その後、工事に着手し、3つに区分して工事を行う予定。最初の工事において、令和5年の夏には稼働できるようにしたい。
残りの2期、3期のところでさらに工事を進め、令和6年度の夏には全校稼働できるというようなことで想定している。
事業総額は、今回設計をする中で、機器を電気式にするのかガス式にするのか、そういったことも検討する。そこで工事費についても明らかになってくる。今のところの総額は未定。
特別職報酬等審議会は、どういう判断で20数年ぶりに開催することになったか
どういう判断で特別職報酬等審議会を20数年ぶりに開催することになったか。
これまで報酬等の総額という部分では、ほかの団体と大きく差がないというところの中で、時々の市長が開催の可否を判断してきた。現在も、総額においてはほかの他市とそう大きな差があるわけではないのは変わりはないが、社会情勢というものの大きな変化は、やはり平成9年度以降、年数が開いてしまったので、ここで諮問をすることと決断した。
冷暖房設備設置のために特定目的基金をつくらなければならない理由は
学校の冷暖房設備を整えるのに基金をつくるのは聞いたことがない。特定目的基金になるので、財政の柔軟性を奪う側面もある。基金をつくらなければならないことについて、納得できる説明を。
学校体育館への冷暖房設備の設置については、これまでも課題と捉えてきた。夏の暑さが厳しくなる中で、教育環境上必要であるという必要性が増したこと、また各方面から設置を期待する声がたくさんあった。
市長の87の政策にもこの件について触れているが、今回、昨年度の決算が見えてきたところで、繰越金の活用がある程度可能ということで財源のめどが立ってきたため、設置に踏み切ることを決めた。
運用上の問題は、設置とイニシャルコストとランニングコストがかかること。財源的に非常に厳しいということがこれまで大きな課題と認識してきた。
たしかに、このような類似したような基金は、ほかの団体でもないと思っているが、ここで整備をして維持管理をしていくからには、維持管理経費がかかってくる。
中江議員が調べたところ、高知県須崎市に、似たような基金がありました。
この条例を読む限りでは、空調設備整備に関し、市債の償還や事業の財源に充てるもののようです。
基金でなくとも、たとえば一般財源の中から支出するということも、ひとつの選択としてはあり得る。しかし、そうすると、その都度、たとえば財政調整基金を取り崩すなどの措置をしていくとなると、ほかの事業等にも影響を及ぼすおそれもある。
ここで、昨年度からの繰越金等で財源が一定程度確保できることが見えて来たことから、ほかの施策や事業に大きな影響を及ぼすことがないよう、このタイミングで基金という形で財源を確保して、今のこの試算では向こう15年間ということで費用を見積もっているが、ここに必要な財源を充てていこうと考えた。
財政調整基金に入れたものを下ろしてきても、冷暖房設備整備基金に入れたものを下ろしてきても、市のお金としては同じこと。
その貯金箱を分けるというだけの話で、ただ特定目的基金なので、(資金が固定されて)窮屈にならないか心配をしている。
これは、さんざん小平市東京オリンピック・パラリンピック子ども夢・未来基金のときにも言ってきた。
基金に積み立てると資金が固定されて柔軟性が失われるということは、小平市東京オリンピック・パラリンピック子ども夢・未来基金のときに私が指摘しています。
結局1年半、無為にあれを保留した。お金がない、ないと言いながら。それと同じことをまた繰り返すことにならないか。
この部分は、確実に学校体育館の冷暖房設置をしていくためには必要な経費と考えている。財政調整基金は用途を限ったものではないが、確実に学校の冷暖房を運用していくためには、経常的な経費としてこれだけがかかるということを、改めて今回、財源が確保できたことから示したうえで、基金という形で積立てし、そこから支出をしていくという形を考えた。
有川部長も、基金の必要性がないことは認識している、ということを暗に述べていると思います。財政調整基金の約30億円に対して7億円は約2割ですので、これだけの財政の自由度が失われることは問題に思います。ただ、財政調整基金が有効活用できていないという現在の状況が続くのであれば、財政の自由度が失われたとしても大きな問題ではないかもしれません…残念なことですが…(財政課もそう考えているかも)。
一方で、基金を設けることによって、通常の経費と冷暖房の経費を明確に切り分けることができることはメリットなのかなと思います。つまり、基金がない場合、冷暖房経費もこれまでの通常経費の一部として捉えられてしまい、これまでの通常経費が実質的に削られることになってしまいそうですが、それが防げる、ということです。とはいえ、基金をつくるまでもなく、単にルールをつくっておけば済む話でもあるのですが。
小平市東京オリンピック・パラリンピック子ども夢・未来基金はどこに行ったか
ついでに聞くが、小平市東京オリンピック・パラリンピック子ども夢・未来基金はどこに行ったか。子どもたちのために使うと言っていたが。
小平市東京オリンピック・パラリンピック子ども夢・未来基金は条例が廃止され、一般財源化されている。特に何か用途を限った財源には現状なっていない。
しかし、何らかの形で子どもたちに還元していきたいということでは、現在も検討している。直接的、間接的なものも含めてとなると思うが、今後、補正予算あるいは来年度の当初に向け、考え方として整理していきたい。
デジタル防災行政無線の改修工事はいつも多額の費用がかかっているが、市の認識は
デジタル防災行政無線の改修工事について、これは頻繁にシステム改修したり、多額の予算がかかり続けている。維持費についてどう捉えているか。
今回の工事は、平成17年に防災無線に関する国の技術的基準が改正され、アナログの通信方式が使えなくなるということで必要性に駆られての工事。
維持費もたしかに多額で、無線以外の方法もあるかもしれないが、今のところ、小平市で災害や、武力攻撃があった場合、全市民に一斉に知らせる方法としては有効。
冷暖房設備設置について、地方債を活用した理由は
学校体育館への冷暖房設備設置について、補助金を活用することは検討したか。
今回は、地方債の「緊急防災・減災事業」を活用する予定。これは、大規模災害時の防災・減災対策のために必要な施設整備を行う事業に対して充てることができる事業債。充当率100%で、そのうち地方交付税措置として70%が交付される。
国や都のリース補助等々もあるが、いろいろ比較した中では、この緊急防災・減災事業債が最も経済的に有利であるという判断の下、この地方債の活用をしていきたい。
この議案は総務委員会に付託されました。主な質疑を記します。
一人会派の会から総務委員に参加している議員はいません。
地方交付税が予算に対し5億7,100万円増の理由は
地方交付税が予算に対し5億7,100万円増の理由は。
地方交付税は、国が想定する各自治体の支出想定額(需要額)と収入想定額の差額が、地方交付税と臨時財政対策債として自治体に入って来る。
支出について、市の見立てより国の見立ての方が約11億5,000万円多い額で算定された。
収入について、市の見立てより国の見立ての方が約3,000万円多い額で算定された。
合計で約11億円の分が、地方交付税で約5.7億円、臨時財政対策債が約5.3億円として配分された。
小平市立学校冷暖房設備整備基金について
金額の内訳は
金額の内訳は。
- 設置にかかる費用(設計・工事):3億800万円
- 15年間のランニングコスト:2億7,900万円
- 15年間のメンテナンス費用:6,750万円
- 既存の空調・冷暖房設備も含めた修繕費用:7,050万円
で、合計7億2,500万円。
冷暖房設備の設置スケジュールは
冷暖房設備の設置スケジュールは。
本年中に設計委託を計上し、小・中学校の実施設計まで含めたところの整理をする。
工事施行は、全27校分設置で業務量が多く、3期に分けてイメージしている。
- 1期目:稼働が大きい中学校体育館を、令和3年秋~令和5年夏
- 2期目:令和5年春~令和5年秋か冬
- 3期目:令和5年夏~令和5年秋ごろから令和6年度の夏
活用するとしている緊急防災・減災地方債の詳細は
緊急防災・減災地方債事業を活用するということだが詳細は。
確定ではないが、それを使いたいということで、これから申請する。
市債となるが、工事の対象となるもの、ならないものがある。基本設計は対象にならないが詳細設計は対象になるなど細かいルールがある。
対象となるものは3割分が市の負担。それ以外でもともと地方債の対象とならないものも市の負担となるものを今回計上している。
つまり、3割分プラスアルファの工事費として考えている。
🔍 緊急防災・減災地方債
次の資料に詳しく記載されています。
自治体施設・インフラの老朽化対策・防災対策のための地方債活用の手引き・(活用のあらまし~具体的事例 編)令和3年7月
防災・減災に役立つことであれば広く使える地方債(令和4年8月14日時点では、令和7年度までとされている制度)のようです。
たとえば、この資料の47ページに、体育館の空調設備が事例として取り上げられています。
ランニングコストの詳細は
ランニングコストの詳細は。
類似団体の数値をもとに、15年間分として、次で算出。
- 小学校は年間約50万円
- 中学校は年間約100万円(使用頻度が高い)
動力源はガスか電気か
冷暖房の動力源はガスか電気か。
決定していない。今後設計委託の中で詰めていく。
商工会年始キャンペーンについて
詳細は
商工会が行う年始キャンペーンの詳細は。
他市の事例もよいということからスクラッチカードを500円以上のお買い上げに対し、1回に1枚進呈する。
配布期間は令和4年1月1日から2月5日まで。使用期間は1月1日から2月15日まで。
予算1億円の内訳は
予算1億円の内訳は。
まだ見積もりの段階だが、大体の金額で、
- スクラッチカードの換金費:8,100万円
- 換金手数料:240万円
- 印刷費:400万円
- 広報費:600万円
- 商工会の人件費:300万円
- 事務手数料:100万円
- 郵送・通信費:50万円
対象となるには商工会員になる必要があるか
以前の事業では事業者に商工会員になってもらい5,000円をもらうということがあったが、今回はあるか。
前回は商工会に手弁当でやってもらったので、対象が基本的に商工会員だった。今回は人件費や手数料を出しており、市全体の事業者が対象で、商工会非会員でも5,000円を取るといったことはない。
モバイルWi-Fiルーター貸与事業について
詳細は
モバイルWi-Fiルーター事業の詳細は。
GIGAスクール構想の1人1台端末は今年度から活用を初めており、持ち帰りは令和4年度からを予定。その中で通信環境が整っていない家庭に今回購入するWi-Fiルーターを無償で貸与する。
通信費は家庭に負担していただく。経済的に困難な家庭については、通信費の一部負担を、就学援助などの制度で負担できないか検討している。
Wi-Fiルーターの台数は、約1,700台。国から10分の10の補助があり、1台上限1万円まで出る。就学援助の人数が基本的な国の対象経費となっており、小平市の場合約1,700人。
通信契約はどうなるか
Wi-Fiルーターの通信契約はどうなるか。
各家庭で自由に契約してもらう。市としては、特定の業者への利益供与にならないよう気を付けながら参考例として示していく。
ICT支援員が不足しているのでは
ICT支援員が不足しているのでは。
ICT支援員の主たる職務はICT活用場面における技術的な支援。おそらく支援員が不足しているというのは、授業場面において子どもたちを直接支援する学習補助員等かと。
年度当初はクラスルームの作成を手伝ったり、Googleフォームによる出欠席の票を支援員がつくり、それを学校で活用できるような具体的な支援を行っていた。こういった支援の状況について、現在特に不足していることはない。
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金は使い切ったか
今回で国の第三次補正予算の臨時交付金は使い切ったか。
令和2年度に地方単独分として決定され繰り越した分は、今回の8号補正で予算的にはすべて計上した。
本会議の方で企画政策部長から答弁したとおり、臨時交付金のうち都道府県に交付されていた事業者支援の枠が市町村の方に下りてきた。そちらは現在調整中。
小川駅西口新公共施設取得事業費の債務負担行為について
新公共施設とは
新公共施設とは。
小川駅西口の再開発でできる再開発ビルの4階と5階を取得し、次が移転してくる施設のことを新公共施設と言っている。
- 西部市民センターの出張所
- 図書館の機能
- 公民館の機能
- 萩山の元気村あすぴあとひらくの機能
35億円の内訳は
35億円の内訳は。
- 4階と5階の床取得:約25億円6千万円
- 内装工事費:約10億2千万円
で、合計35億8千万円を想定。
報酬審議会の詳細は
報酬審議会の詳細は。
来年の3月に1回、4年度以降に4回の計5回を想定。
審議会委員は条例で10人となっており、これまで公募委員は入れていなかったが、今回は2人入れる予定。
- 議員報酬
- 市長
- 副市長
- 教育長
の給料額について、改定の必要性(有・無)について諮問をする。
オリパラ基金の使い道は
オリパラの基金約5,280万円あり、本会議で、子どもたちに還元できる施策を考えているということだったが、具体的な施策は。
現在検討中。
公園の補修は市内事業者が担っているか
公園の補修は市内事業者が担っているか。
ブランコのチェーン部分はメーカーの指定があり市外事業者。そのほかの砂補充、再塗装はすべて市内事業者。用水路の修繕も市内事業者。
付託委員会での取り扱い
採決
全委員が賛成⭕️
可決すべきものと決しました。
本会議での主なやり取り
討論
なし
採決
全議員が賛成⭕️
可決となりました。